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何でもチャレンジできる「余裕のある組織」。スピーダ経営企画支援のセールスチームはキャリアの可能性を広げられる場所

何でもチャレンジできる「余裕のある組織」。スピーダ経営企画支援のセールスチームはキャリアの可能性を広げられる場所

スピーダ事業で経営企画・金融機関・コンサルティングファームの顧客支援を担う組織、CFCD(Corporate Strategy, Financial Institutions and Consulting Firms Domain)。2024年1月の組織転換により、旧SPEEDAと旧INITIALが組織統合されたことで、当初はオペレーション面などさまざまな混乱が生じたと言います。そんな立ち上げ期を経たいま、改めてCFCDの意義やここで働く醍醐味について、CFCDセールス担当執行役員の海野悠樹、Field Sales Team リーダー山下由梨絵、新藤春奈に話を聞きました。

海野 悠樹

海野 悠樹YUUKI UNNOスピーダ事業 経営企画・金融機関・コンサルティングファーム支援 セールス担当 執行役員

新卒で株式会社マイナビにて法人営業を担当。その後、株式会社リブセンスにてフィールドセールスやカスタマサポートのマネジメント、インサイドセールスチーム、代理店事業立ち上げなどを...

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山下 由梨絵

山下 由梨絵YURIE YAMASHITAスピーダ事業 経営企画・金融機関・コンサルティングファーム支援 Field Sales Team リーダー

岡山県出身。2014年に同志社大学卒業後、新卒で株式会社マイナビに入社。進学情報事業部にて学校法人向けメディア広告営業および事業推進業務に計6年従事、そののち株式会社セールス...

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新藤 春奈

新藤 春奈HARUNA SHINDOスピーダ事業 経営企画・金融機関・コンサルティングファーム支援Field Sales Team リーダー

奈良県出身。神戸大学発達科学部を卒業後、新卒で東京海上日動火災保険に入社し、大企業向けの法人営業を担当。2021年にユーザベースのインサイドセールスとして入社、約半年後にフィ...

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目次

オペレーション面の融合で苦労した立ち上がり期

2024年1月の組織転換から半年が経過しました。振り返ってみて、立ち上げ直後に一番大変だったことは何でしたか?

海野 悠樹(以下「海野」):
オペレーション面ですね。旧SPEEDA(現 スピーダ 経済情報リサーチ)と旧INITIAL(現 スピーダ スタートアップ情報リサーチ)が組織統合したことで、メンバーそれぞれがお互いのプロダクトについてキャッチアップする必要がありました。まずはこれが大変。
 
さらに、法人営業・マーケティング支援など、他の部門でもスピーダ 経済情報リサーチを商材として取り扱うようになったので、誰がどのお客様を担当するか、リードの振り分けをどうするかなど、整理が大変でした。

組織転換によって旧体制からのメンバーは大きく変わったんですか?

海野:
CFCDのフィールドセールス(以下「FS」)は、旧SPEEDAメンバーだけでなく、旧INITIALで採用されたメンバーも加わってくれています。あとは、入社1年以内のNewJoiner(中途入社メンバー)が多いですね。

どの組織でもバリューは合致していたので、組織づくりで苦労することは無かったです。大変だったのは旧組織の融合というより、NewJoinerの立ち上げやオペレーション面かな。あとはインサイドセールス(以下「IS」)とフィールドセールスの目線合わせを丁寧にやりました。そもそもそれぞれの組織でパイプライン(有効商談)の定義や、リードの定義が異なっていたので、そのすり合わせやキャッチアップは大変だったかもしれないですね。

スピーダ事業執行役員 海野

新メンバーも発言しやすい、心理的安全性の高い組織へ

立ち上げ期を経て、現在のチームのコンディションはいかがですか?

新藤 春奈(以下「新藤」):
チームとしては、相互理解が進んで意見が言いやすい状況になってきた実感があります。
 
先日、チームでオープンコミュニケーション(※)合宿(長時間のオフサイトミーティング)をしました。これまでの合宿は「自分が特に大事にしているバリューは何か」という問いで相互共有する形式が多かったんですが、今回は「オープンコミュニケーションとは?」というオープンクエスチョンに対して、自由にディスカッションをする形式にしました。オープンコミュニケーションの目的や難しく感じるシーンについて、各自具体的なエピソードを出しながら対話でき、オープンコミュニケーションの共通理解・相互理解を同時にできたので、この形式はよかったと感じました。

ただ、この合宿で相互理解が進んだとはいえ、このような対話は一度行えばいいものだとは思っていません。今後も続々と入ってくれるNewJoinerとも継続的に対話の機会をつくっていきたいと思っています。 

オープンコミュニケーション:
ユーザベースが大切にしているカルチャーのひとつ。共に目指す世界をつくるために、自分の思いや考えを直接相手に伝え、同様に相手の考えや価値観を想像力を持って受け止め、互いの景色を交換すること。そのうえで本音で話すこと。

チームの心理的安全性があるのはとてもいいですね! すでに結束の固い中に加わることになるので、逆にNewJoinerが気後れしそうな気がします。

山下:
むしろ私たちはNewJoinerの受け入れに慣れているのと、そもそもチームの空気に溶け込めそうだなと思える方を採用しているので、これまで「馴染めなくてしんどい」という声は出ていないですね。
 
チームと候補者の相性に関しては、いま新藤さんと面接のポイントを言語化しているところです。カルチャーフィットしているかをどう判断するのか、内省思考をどうやって深掘りするかなど、議論を重ねています。

立ち上げ直後はISとの目線合わせが大変だったというお話でしたが、現在はISやカスタマーサクセス(CS)とどう関わっていますか?

新藤:
ISとは、Slackに案件連携のやり取り専用のチャンネルをつくり、密にコミュニケーションをとっています。ISが新規商談を獲得したら、連携チャンネルで「今日獲得した案件です」と投稿があって、お客様によいご提案をするにはどういう事前ヒアリングを行い、どういう提案ストーリーを組み立てるのがよいか、案件ベースでやり取りしていますね。

スピーダ 経済情報リサーチは利用料が高額なので、どういうシーンで使えるかイメージいただけたとしても、活用効果が大きくないと本格検討には至りません。なので、商談の1時間をお客様にとって有意義な時間にするためには、ISの段階で何をヒアリングし、FSの段階でどのような提案を組み立てるのか、密にコミュニケーションをとる必要があるんです。
 
山下:
CSとは受注後、特にオンボーディングを担当するチームに引き継ぎをするために、必ずミーティングを設定します。リーダー間でもさまざまな指標や数値について目線合わせする機会を持っています。

CFCD山下

CFCDは「何でもできる」幅の広さが魅力

ここまで半年を振り返って、CFCDのやりがいをどんなところに感じていますか?

 山下:
CFCDって、何でも選べる、何でもできるのがやりがいだと思っています。たとえば、私や新藤さんみたいにリーダーもできるし、セールスを突き詰めてトッププレイヤーになることもできる。いろいろな施策を回して新しい市場を開拓したり、新しいオペレーションをつくったり──できることの幅広さは、CFCDのフィールドセールスならではのやりがいだと思いますね。
 
新藤:
そうですよね。スピーダ事業のほかの部門は、特定の業界や会社を深掘りできるという魅力がありますが、CFCDの場合は特定の業界に限定していないからこその魅力があります。幅広い業界の経営企画や新規事業の方と話せる仕事は、他にはなかなかないと思います。
 
海野:
私はもともと人材業界出身なんですけど、人材戦略や採用戦略って経営戦略があってこそなんですよね。いま新藤さんが言ったように、戦略の上段である経営戦略に踏み込んだ営業をいろいろな業界で展開できるのは、CFCDだからこそできることだと思いますね。

対象とする業界が幅広いと、業界や会社のリサーチをして商談を組み立てるのが大変ではないかと思うんですが、そこはどうしているんですか?

海野:
スピーダを使っています。先日もある会社の事前調査にスピーダを使ったんですが、商談のときに、「よく知っていますね。業界出身の人ですか?」と聞かれました。そのタイミングで、「いえいえ、スピーダというプロダクトがありまして……」と切り出すわけです(笑)。

メンバーのキャリアを支援する、段階を追った育成体制

そうしたやりがいを感じる一方で、CFCDで人材が育って大企業グループ総合支援の部門に異動するケースもありますよね。CFCDは経営から「タレント輩出組織」の役割も期待されていると思うんですが、その点はどう考えていますか?

新藤:
私はあまりタレント輩出組織だとは思っていないですね。輩出が目的ではないという感覚。育成代行でも採用代行でもなく、それこそ先ほど山下さんが言ったように、何でもできる組織だと思っています。ここで営業のプロフェッショナルを目指すもよし、他の組織に異動するもよし。これまで異動しにくかったほかの組織にも、行きやすくなったと捉えています。
 
CFCDに入ったメンバーが、スピーダの営業の面白さを知ってくれたら嬉しいし、同時に「自分のエッジはここで発揮できそうだ」を見つけられる場所でありたい。結果としてタレント輩出組織になれたらいいですよね。

CFCD新藤

山下:
そうですね。私はCFCDは「余裕がある組織」だと思っていて、だからこそチャレンジができる幅が広いんだと思っています。カルチャーも浸透しているし、スキルも十分身につけられる。そうすると個人の選択肢が広がっていくんですよね。別の組織に行っても活躍できるメンバーが育っていると思います。

とはいえ、チームのメンバーが他の組織に異動してしまうのは寂しいし、人数が減ると余裕がなくなっていきそうです。

山下:
そうなんですよね。でも、ユーザベースのいろいろな場所にCFCDの卒業生がいて、その人たちがみんな、「CFCDで学んだことがどう活きているか」を言語化してくれているんです。そういう声を聞いたとき、「また新しく組織をつくっていこう」という気にさせられますね。
 
寂しい気持ちもありますが、CFCDから他の組織にメンバーを送り出すときに、海野さんが「年末に大忘年会しよう」と言ったんです。卒業生も含めて、この1年間でCFCDに在籍していた人たちみんなでお互いをねぎらおうと。それがモチベーションになっています。

現在FSチームのイネーブルメント(育成)は山下さんと新藤さんがメインで担当しているんですか?

新藤:
私がメインで担当しています。2024年7月からチームの役割を分けて、NewJoinerは全員私のチーム、育成期間を終えたら山下さんのチームでアップサイドをつくってもらう流れですね。
 
海野:
チーム分けをした背景は「わかりやすい組織」を目指したからです。育成を1ヵ所に集約することで育成ノウハウもアップデートできるし、山下さんのチームに異動したら、そこでまた自分のエッジを見つけてチャレンジできるナレッジが溜まっていきます。

CFCD海野
イネーブルメント体制はどうつくっているんですか?

新藤:
大道寺さん(大道寺 咲栄/Speeda Enablement Teamリーダー)がつくってくれたイネーブルメントプログラムをブラッシュアップして使っています。
 
たとえば、大道寺さんがつくったイネーブルメントには「いかにスピーダについてキャッチアップするか」という型があったんですが、CFCDではスピーダ 経済情報リサーチとスピーダ スタート情報リサーチの価値融合を考えなければならないので、それも含めてどうインプットするか? に書き換えたりしています。
 
他には、NewJoinerが増えても育成し続けられる体制づくりにもトライしていますね。入社当初はNewJoinerの商談にリーダーが同席し、フィードバックとキャッチアップのサイクルを回していくんですが、人数が増えると同席できる商談数には限りがあります。なので、足りない分をロールプレイング(模擬商談)でカバーしたり、シニアメンバーにも同席してもらえるよう育成者を増やしたりしています。

育成期間を終えて山下さんのチームに異動したあとは何をするんですか?

山下:
育成は私のチームでもやり続けます。日々の商談のクオリティや提案力は、継続しなければ力が落ちてしまうんですよね。
 
業界もたくさんあれば、提案する部署もたくさんあるので、ユースケースの理解には終わりがない。なので、ある程度立ち上がったあとでも、どんなニーズや提案の仕方があるかをインプットし続けてもらっています。チームの施策を実行する力やリーダーを目指す人にとっては、その要素を学べるのも私のチームの特徴だと思います。

新藤さんのチームでの育成期間はどれくらいなんでしょう。

新藤:
8ヵ月で、入社時のタイトルに見合った結果を出せるようになることが目標です。初回商談から受注まで2〜3ヵ月ほどかかるので、8ヵ月で受注まで行こうと思ったら5〜6ヵ月でタイトル水準のスキルが必要です。入社して最初の2ヵ月くらいは基礎オンボーディングなので、割とタイトですね。
 
海野:
ただ、案件をどう進めるか、どうしたら受注できるか、フェーズごとに言語化して、ものすごく細かいPlayBookと呼ばれるものをつくっているんですよ。
 
このPlayBookは、社外取締役の福田康隆さん(『THE MODEL』著者)に、毎月1on1をしていただいて、パイプラインマネジメントをどうすべきか、営業のバリューセリングはどうか、どういう考え方があるかなど、相談しながらつくったんです。

山下:
PlayBookに沿って進めれば受注できるし、イネーブルメントも充実したプログラムがあります。なので、これまで育成期間を卒業できなかった人はいません。卒業率100%です!

対談風景

「CFCD時代があったから今がある」と言われる組織に

話を聞いていると、FSチームにはカルチャーがしっかり浸透していると感じます。今後はどんな組織にしていきたいですか?

新藤:
先ほど、NewJoinerが育成期間を卒業するまで約8ヵ月と言いましたが、中には「8ヵ月もかかるの?」と感じる方もいるかもしれません。
 
ここをもっと短縮できたら、その先のキャリアを広げたり、チーム内で新しい提案をしたりすることに時間が割けるようになると思うんです。この育成期間を縮めて、施策や新しいチャレンジを増やせるようにしたいですね。
 
海野:
そのためにもメンバー育成が急務ですね。今後シニアメンバーが他の組織に異動していくので、NewJoinerを中心にアップサイド(売上の伸びしろ、成長余地)をつくっていく必要があります。今の状態を維持するだけでも大変なのに、さらにアップサイドをつくっていくというのは、リーダーの腕の見せどころですね。

そのために重要なのはどんなことでしょう。

海野:
バリューですね。スキルは目に見えるし、学びによって何とかなるものなんですが、バリューがズレていると絶対に育成できないと思うんです。カルチャーやバリューにフィットしていない採用をしたり、候補者にとってベストなキャリアを提案できず「誤った転職だった」と思わせてしまったりすることが一番よくない。
 
山下:
採用は何よりも大切ですよね。カルチャーフィットしていない方が入社すると、その人自身はもちろん、そこに向き合うリーダーのリソースも、心理的にも負担になってしまいます。周りへの影響も大きいですし。
 
だからこそ、先ほど述べたオープンコミュニケーション合宿など、入社後さらに目線を合わせるためにディスカッションする場を定期的につくるのも大事だと思います。
 
個人的には、CFCDから異動したメンバーが異動先で「あの時代があったから今がある」と言ってくれるような組織にできたら嬉しいですね。そして、ともに歩んだメンバーたちが数年後いろいろな組織で活躍していて、「あの頃CFCDにいた人たちが今のユーザベースを支えているね」と言われたら幸せです。

集合写真

編集後記

山下と新藤はそれぞれ個人インタビューをしたこともありますが、Slackチャンネルを見ていても普段からよくコミュニケーションを取っていて、万全の育成体制があるんだなと感じます。

本文にも出てくる「オープンコミュニケーション合宿」、たまたまCo-CEOの稲垣が見かけたらしく、「すごくいいよね」と話していました。オープンコミュニケーションはNewJoinerがつまづきやすいので、私も今度覗きに行きたいです!

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執筆:宮原 智子 / 撮影・編集:筒井 智子
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