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エキスパートネットワークのアセットを使って、新たな価値を届ける(ミーミル ビジネスプロデューサー 中川裕章)

エキスパートネットワークのアセットを使って、新たな価値を届ける(ミーミル ビジネスプロデューサー 中川裕章)

ユーザベースグループで働くメンバーを紹介する社員紹介インタビュー、第20弾はミーミル カスタマーサクセス&マーケティング統括の中川裕章です。

中川 裕章

中川 裕章HIROAKI NAKAGAWA

新卒で三越伊勢丹に入社。伊勢丹新宿店の婦人営業部にて販促業務、MD業務に従事したのち、JMR生活総合研究所、博報堂コン...

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目次

なぜユーザベースグループに転職しようと思ったんですか?

前職の電通E3(現在は電通東日本に統合)の新規事業公募プログラムで、自分の考えていたアイデアが認められ、プロジェクト化したんですよ。でも社内調整などでなかなか進まず、もう起業したほうが早いんじゃないかと思っていました。そのとき、生意気にも出資元として真っ先に浮かんだのがユーザベースだったんです。

僕が考えた新規事業のアイデアは、ナレッジの流通プラットフォーム。NewsPicksもSPEEDAも知っていて、経済情報プラットフォームサービスの中で、一番イケていると思っていたので、常に注目していたからです。

そこで、SPEEDAとミーミルの共催セミナーに見込み客の1人として潜入してみたんですよ。そこでSPEEDAの木部さん(木部 心紀/現B2B SaaS Business Strategic Partner Division)に出会い、自分の考えを話したら、ミーミルの守屋さん守屋 俊史/ミーミル 取締役)を紹介してくれて。

そこで意気投合して、ミーミルのオフィスに呼んでもらいました。ここでなら事業に携わりながら、将来的に自分のやりたいことにもチャレンジできる環境だと思ったし、ミーミルの目指すミッションにもフィットすると思い、転職を決めました。

実はSPEEDAにも誘っていただいたんですが、いつか自分で事業をつくりたいという想いをずっと持っていたし、電通E3で起案したアイデアは、いつか実現したい。それなら、まだ立ち上げたばかりのミーミルのほうが、事業をつくる経験を積めるのではと考えたからです。

2019年2月に入社しましたが、入社前の印象と良い意味で全くギャップはないですね。みんな自分のwillをきちんと持っているし、相手を尊重しながらより良いものをつくってい思考がある。自分にすごく合っているなと感じています。

現在の仕事内容と、仕事でワクワクしていることを教えてください。

まずはミーミルのサービス内容についてお話しますね。

国内外のさまざまなエキスパート(有識者)を、国内で約7500人、5月に資本業務提携した米国GlobalWonksを加えると、2万人以上ネットワークしています。大手のコンサルティングファームや事業会社のお客様に対して、オープンソースでは得られない情報や知見を、必要なときに最適な形で提供するのがミーミルのサービスです。

具体的には、リサーチ文脈で複数のエキスパートから知見を集めて、それを踏まえたレポートを納品することもできますし、組織づくりに伴走してほしいというリクエストがあれば、人事系の有識者にコンサルに入ってもらえます。セールスリードを獲得したい場合は、著名なエキスパートをウェビナーにアサインしたり、ホワイトペーパーを制作したりもできる。

僕らのサービスの原点は、特定分野のエキスパートにインタビューし、短時間でその分野の全体観や事業機会、最新動向などを把握していただく「エキスパートインタビュー」です。でもエキスパートという強力なアセットを持っているからこそ、お客様のリクエストにさまざまな形で支援することができるんです。

セールスとしても、単にクライアント企業とエキスパートをつなぐだけでなく、彼らの知見をどう活かすかを考えて提案しているので、セールスではなく「ビジネスプロデューサー」と名前を変えようか検討しているところです。

ミーミルは自社内にヘッドハンティング部隊があり、さらに9月からはNewsPicksと共同で、経済領域の専門家マッチングプラットフォーム「NewsPicks Expert」も始動しました。大学教授や研究者など、自由登録ではなかなか集められない方々に登録いただいているのが特徴です。

クライアントも従来メイン顧客だったプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)やコンサルティングファームだけでなく、大手事業会社の経営企画やマーケティング、人事などの領域にも広げつつあります。マーケティングならFORCAS、経営企画ならSPEEDAなど、B2B SaaS Businessに属しているからこそケイパビリティを広げて営業していけるんです。

SPEEDAやFORCAS、INITIALは、SaaSプロダクトであり、情報にアクセスするのが基本的な使い方。リアルな知見にアクセスしたい場合にはまだまだ課題があるので、そこをミーミルが提供しているエキスパートネットワークが拡張している形です。ユーザベースとして全方位的にユーザーの課題を解決できていることに、毎日ワクワクするし、すごく嬉しいですね。

ミーミルは決まったサービス・パッケージだけではなく、エキスパートのアセットを使って、お客様の課題に合わせてサービスをつくれる感覚なんです。お客様に喜ばれることが大好きで、好奇心の強い僕にはピッタリな環境ですね。

仕事で忘れられないエピソードはありますか?

1つは2019年5月に、まだセールス担当が3人しかいない中で、外資の大手コンサルファームからミーミルとして初めて大型受注をしたことですね。当時エキスパートリサーチ業界は、PEファンドやコンサルファームに営業が集中していて、国内外の同業他社も営業している中、ミーミルに発注を決めていただいたときの感覚は、これからもずっと忘れないと思います。

もう1つは今年3月に、古巣の電通と共同で「Expert Idea 500」というサービスをリリースしたこと。これは簡単に言うと、100名の有識者から500個の新規事業や商品アイデアを出してもらい、それを電通のプランナーがカテゴライズや優先順位付けなどを行い、「未来の商品やサービスアイデア」などをつくるサービスです。古巣グループの役にも立てたし、当時はできなかった新規事業を実現できたのは嬉しかったですね。前職の先輩たちからも「やるじゃん」と言っていただきました。

今年5月までセールス担当は4人でしたが、毎月新しいメンバーが入ってくれて、現在は11名。急激に人数が増えた分、6〜9月は苦戦しました。僕はこれまでプロジェクトマネジメントの経験はありますが、ピープルマネジメントの経験が豊富なわけではなくて。チームマネジメントは自分自身にとってもチャレンジなんです。

でもSPEEDAの既存顧客へのクロスセルなど、直近でブレイクスルーがあったので、何とか良い形で今期を終えられそうです。今期が終わったとき、きっとこれが一番忘れられないエピソードになるんじゃないかなと思っています。

The 7 Valuesの中で、一番好きなバリューは何ですか?

7つ全て共感しかないんですよ。そのうえで自分の性格上譲れないのは「渦中の友を助ける」。自分の中で貫いているのは「ユーザーの理想から始める」です。

「ユーザーの理想から始める」って、仕事の根幹だと思うんですね。僕は新卒で入った伊勢丹で商売の基本を学び、コンサルティングファームで価値のつくり方を学び、広告代理店でそのつくった価値を届ける方法を学んできました。

お客様の困っていること、いわゆる「ペイン」に対して、自分が何ができるか必死で考え、それを提供し、その対価として初めてお金をいただける──自己満足やプロダクトアウトの思想はあまり好きじゃなくて。最終的に自分が本気で良いと思えるもの、willが乗っていることは重要だけど、あくまで十分条件。必要条件は、お客様のペインに対して、価値を提供することだと考えています。

自分の根っこにある価値観は「モテる男たれ」。老若男女問わず、1人でも多くの人間から、好かれ・頼られ必要とされること。自分の人生のモットーでもあります。それがあって僕は小さい頃からずっと、誰かの役に立って喜ばれることが大好きなんですよ。小さい頃は、おつかいに行って親に喜んでもらえた、友だちの喧嘩を仲裁して喜んでもらえたことが嬉しかった。

それを仕事でも思えるようになったのは、伊勢丹での経験があったから。1人ひとりのお客様に接客してつくして、その対価として得た小さな売上の積み上げが、新宿伊勢丹の1日5億円以上の売上を生み出す。社会人人生の最初に伊勢丹でそれを肌で感じ、経験できたのは有り難いですね。お客様を主語で考える・行動するのは、ここで叩き込まれたと感じています。

ユーザーの理想から始める

今後挑戦したいことは?

今期のthink beyond(社内の新規事業育成プログラム)は1次審査通過後に辞退する決断をしましたが、ミーミルのエキスパートネットワークというアセットと掛け合わせて、いずれ自分で何か新しいビジネスを絶対につくりたいと考えています。手前味噌ですが、こんなに素晴らしいアセットを抱えている会社って、なかなか無いと思うんですよ。

もう少し近いスパンの話をすると、僕はマーケティング、インサイドセールス、セールスのメンバーをマネジメントしているので、ミーミル独自でもB2Bマーケティング支援領域のサービスを強化したいですね。今年もまだ新しいメンバーが入ってくるし、やりたいことも、できることもどんどん増えているのが現状です。毎日忙しくしていますが、最高にワクワクしています!

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本記事に登場するメンバーは、すでに退職しています(役職・所属組織名は当時)

執筆:筒井 智子
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