金子華子(以下、金子):
一番のポイントは、リング製本にしたことです。以前のものは、開いた状態で置くとパタンと閉じてしまったんですが、今回は開いたままで読めるようにしました。ノートブックのように、常にみんなに持っていてほしい。ページを開いたまま置いておいて、ふとしたときに目に付くような存在になってほしい──そんな思いを込めました。
あとはパーソナルノートを付けたこと。「31の約束」を読んだメンバーが、自分と対話して思ったことをメモしてほしいなと思ったんです。7ページほどの小さなスペースですが、ぜひ自由に使ってみてほしいですね。
31の約束、パーソナルノート
金子:
今回の増刷をきっかけに、「31の約束」はどんな存在なのかをまず考えました。それは、ユーザベースメンバーが何か困ったことがあったときに、どんな行動を取ればいいのか、ちょっと振り返ることができる道標のようなもの。そこを軸に考えて、どんな製本でどんな素材、デザインがいいのかを決めていきました。
犬丸イレナ(以下、イレナ):
以前の冊子もステキだったし、みんな大切にしているのを知っていたので、最初はどこまで変えていいのかな? って気持ちが強かったかな。でも製本会社との打ち合わせで、私たち以上に紙や冊子・本づくりにこだわっている方と話して、これは以前のものとは全く違う、満足のいくもの──新しいカタチを追求してつくったほうがいいと思えたんです。
金子:
そう、紙にはかなりこだわりました。以前はツルッとした素材だったけど、印刷会社さんと相談し、何百とある紙の中から、温かみがあって何か書き込みたくなるような「モンテルキア」という紙にしました。
表紙も活版印刷を使って、立体感のあるものにしています。マニアックな話になっちゃうけど、白箔を使っているんですよ(笑)! メンバーのみなさんには、ぜひ手にとって質感を感じながらページをめくってみてほしいですね。
イレナ:
満足いくものをつくろうって決めてから、バイリンガルにしようってアイデアも出てきました。もともと言葉のニュアンスは日本語のほうがわかりやすかったんですが、そのギャップに違和感があって。リーダーによっては、英語ネイティブのメンバーをマネジメントすることもあるし、日本語と英語を比べて見ることができるのも面白いなと思ったんです。
金子:
以前は日本語と英語で別々の冊子だったんですよね。今回はそれを1冊にしました。全てのメンバーが同じものを手にしてほしい。異なる言語を使う仲間でも、同じものを見て、同じものを体験してほしいと考えたんです。Diversity & Inclusionの観点からも、今のユーザベースに合わせた形です。
イレナ:
初めて「31の約束」をもらったとき、素敵なイラストだな、どうやって作ったのかな? としか思いませんでした。でもユーザベースでいろいろなワクワク・ヒリヒリを経験するたび、「あ、コレって31の約束でみた事あるシチュエーションだ!」と思い出して、読み返すことが何度もありました。
ユーザベースは「The 7 Values」があるためか、良い意味でカルトっぽいというか(笑)、強いつながりのある不思議な組織だなと思っていたけど、そういう意味では「31の約束」はバイブルみたいな使い方になるのかなって思います。
金子:
仕事だけでなく、人生においてちょっと行き詰まったなと感じたとき、ヒントになるようなことが書かれているのが「31の約束」だと思っています。ふとしたとき、立ち戻る場所のような存在になってほしい。
私も目についたときに読んでみると、「あ、ココがちょっと足りていないかも」って思うことがあります。行き詰まっていなくても、普段からふとしたときに読んでもらえると、内省したり考えごとをしたりする際の助けになってくれると思うので、ぜひそばに置いてください!
31の約束、ユーザベースグループ社員は全員もらえます!