インターンで感じたPlay Businessな社風
松尾 みのり(以下「松尾」):
私はユーザベース以外にも複数のメガベンチャーでインターンをしていたんですが、ユーザベースは他社と比べて、ビジネスを楽しんでいる人の割合が高いなと思いました。中でも印象に残っているのが、ユーザベースの社員の1人が「月曜日が楽しみ」と言っていたことです。
当時の私は、社会人のイメージって「休み明けはつらい」「月曜日はイヤだ」と思っている人ばかりだと思っていたんですが、「そうじゃない人生もあるんだ!」と思って。仕事はイヤなものではなく、仕事もプライベートも全力で楽しめたら、それって人生がすごく豊かになるなと思いました。自分もそんな社会人になりたいなと。
大鹿 琢也(以下「大鹿」):
僕がインターンを始めた2012年当時はまだメンバーが20人くらいだったんですが、働き始めて「めちゃくちゃ自由な会社だな」とびっくりしましたね。
ある日、創業者の梅田さん(梅田 優祐/ユーザベース共同創業者)が、突然「バスケしたいな」と言い出して。僕はインターンを始めたばかりで言われるがまま、バスケのコートがある公園を調べたんですよ。そうしたら、徒歩15分くらいのところに公園があった。昼休みに10人くらいで公園に行って、いい汗をかきました(笑)。
こんな自由闊達で溌溂とした会社組織があるんだ! って衝撃的でしたね。
就活時代は、実はエネルギー関連の企業を候補に考えていました。大学時代にロシアに留学していて、国際政治をやりたい気持ちがあって。でも、実際エネルギー関連企業の面接を受けてみたらピンとこなかったんです。
業界が重厚長大で、社員の方たちもシニアな方が多いし、「安定」という雰囲気があった。もちろんそれが悪いことでは全くないんですが、そんなときユーザベースに出会って、ものすごくほとばしるものを感じたんですよね。それが自分の中でスパークしました。
HR Recruiting Unit リーダー 松尾みのり
關根 ゆめ(以下「關根」):
私はユーザベースでインターンをする前に、別の会社でもインターンをしていました。そのインターン先ではテレアポをしていたんですが、社長と2人きりの中、とにかく電話をかけろと言われました。コール対応の仕方はもちろん、話し方や時間の使い方、全てにおいて甘かったのでずっと詰められていました(笑)。
自分を鍛える、という覚悟の元で働いていたので、それは今の自分の核をつくる素晴らしい経験だったんですが、そこと比べたときのFORCASでのインターンが真逆すぎて、いい意味でギャップを感じたんです。
働き方も、誰かに決められたことをやるのではなく、自分の好きなように任せてもらえる。マニュアルの方法でやりにくいと感じたら、どんどん変えていいからね、と。前のインターン先と比べて仕事の進め方も真逆でビックリしました。
就活は、ユーザベースのほかにもIT系のベンチャーをいくつか考えていたんですが、ユーザベースでインターンをしてみて、BtoBマーケティングとは思えない新しいマーケティング手法へ挑戦していたり、販売する難易度の高いプロダクトやその意義を広げていくワクワク感だったりと、たくさんの良いところがかけ合わさった環境だなと感じました。
あとユーザベースは、新卒のことを「新卒100人のうちの1人」ではなくて、「社員の1人」という見方をしてくれるイメージがあって、それも入社の決め手になりました。最初から多くの実践を積める環境と、個人的にはいつまでも「若手」ではいられない危機感みたいなものを感じられています。
小西 悠介(以下「小西」):
僕の場合、まずNewsPicksが好きだったんです。かつ、NewsPicksがめちゃくちゃ急成長している時代だった。インターンをしてみると、そこに集まっている人もいい人たちばかりで。
こんなふうに、好きなもの、好きな人とタイミングが合うことはなかなかないので、だったらこの瞬間にかけてみようと思ったのが決め手として大きかったですね。これだけの条件が揃っているなら、仮にNewsPicksがうまくいかなかったとしても後悔はないだろうと思えました。
ユーザベースのほかにも就活はしました。でもベンチャーはユーザベース1本で、あとは大手商社が中心。そのうち1社からありがたいことに内定はいただいたんですが、ユーザベースへの思いは揺らがず、その会社は内定を辞退させてもらいました。選考段階からお伝えしていたこともあり、気持ちよく送り出していただき、その会社にはとても感謝しています。
NewsPicks Premium 法人チーム マネージャー 小西悠介
責任やミッションを感じながら、それぞれの持ち場で活躍
松尾:
私は、インターン時代にSPEEDAのインサイドセールスからスタートして、次にFORCASのインサイドセールスとフィールドセールスを担当しました。新卒で入社してからは、INITIALでインサイドセールス、フィールドセールス、チームリーダーを経て、現在はHRで新卒と中途採用を担当しています。
新卒でインサイドセールスを担当できたのはよかったですね。インサイドセールスは商談の獲得数やフィールドセールスにパスした商談の案件化数などをKPIに置くことが多く、その日に自分の行動の成果がでるので、PDCAが1日単位で回せるんですよ。その分、成長速度を早められたと思っています。新卒入社の人はみんなインサイドセールスを経験したほうがいいと思っています。
HRへの異動は、自分から手を挙げました。ユーザベースが新卒採用を本格的に始めると聞いたときに、自分以外が新卒採用を担当するのはイヤだと思ったんです(笑)。
私はユーザベースを若手が活躍できる会社にしていきたいし、それにはまだ不十分だと思っているので、自分がキッカケになれたらいいなと思っています。
大鹿:
僕はインターン中はSPEEDAのアナリストチーム(現 Analysis Team)にいたんですが、その後お客様側に行きたくてカスタマーサクセス(CS)チームに行きました。入社して2年目でCSチームのリーダーになったタイミングで香港に出張し、翌年駐在で赴任しました。
そこからしばらく香港を拠点にしていて、アジア事業全体を一体化したときに、SPEEDA Asia事業のCSチームヘッドに就任して、2021年にコロナ禍で帰国してからUB Ventures(以下「UBV」)に異動しました。
現在はUBVでキャピタリストとして、投資を担当するチームのリーダーをしています。仕事の内容は大きく3つ。1つ目が、投資候補先となる企業を探す業務。2つ目が、その投資候補先への投資可能性を探るデューデリジェンス業務。3つ目が、投資実行後の成長支援業務です。
VCという仕事自体はとても楽しいものですが、ベンチャー投資ってまだまだ個人業なんです。自分で投資先を見つけてきて、自分の名前で、自分のキャラクターと価値で投資先にアピールをして、その後の支援も自分の力でやっていかなければいけません。
その中で、ビジネスの最前線で戦うユーザベースのメンバーたちに相談できるのは、ものすごくありがたいですね。スタートアップの課題には共通する場面があって、すでに経験した人から学べるのは大きな価値があります。私自身、事業経験がありますが、それ以上にユーザベースのさまざまな経験・知見を還元できることには、高い付加価値があると思ってます。
UB Ventures キャピタリスト プリンシパル 大鹿琢也
關根:
私はインターン時代からこれまで1年半ほど、FORCASのマーケティングに携わっています。その中でも、イベントマーケティングが中心ですね。月4回ほど開催されるオンラインセミナーで、ホストをしたり資料をつくったり、企画以外の運営業務を回したりしてきました。
セミナーを回しきれるようになってからは、展示会の準備にも関わるようになりました。そこから少しずつ企画にも入るようになって、現在はひとりでオーナーとしてイベントを回すことを目標にしています。
小西:
僕は大鹿さんが入社した2年後の2015年にインターンを始めました。当時はNewsPicksはまだ30人くらいしかメンバーがおらず、最初は雑用がメインでしたね。雑用、イベントの受付、坂本さんに着いての営業回り。半年くらい、落ちているボールをとにかく拾いまくりました。
その後、雑用含む何でも屋から編集部に移って、その後は営業や事業開発などをして。そうしているうちに、Quartzの日本版が立ち上がるということで、3年弱、Quartz事業に携わりました。Quartz事業を売却してからはまたNewsPicksに戻って、法人版の責任者になって今に至ります。
担当しているPremium法人はNewsPicks再成長のカギと言われていて、そこに対するプレッシャーはあります。ただ、もともと2年前にPremium法人をスタートしたときはこれがエクイティストーリー(※)に載るだなんて思っていなかったので、そういう意味ではワクワクしていますね。
一方で、その責任を自分の実力不足で果たし切れていない、会社からの期待と自分が出しているバリューが一致していないというプレッシャーと、頑張ろうという気持ちがせめぎ合っています。
「自由」とは「責任」を果たすための手段
松尾:
私は同期が4人いるんですが、航陽ちゃん(勝山 航陽/現SPEEDA Field Sales Team)とはお互いにキャリアについて悩んでいた時期があって、でもお互いの存在があったから乗り越えられたと思っています。
外に出るか、ユーザベースに残るかという話になったこともありましたが、「航陽ちゃんが残るなら私も残る」「松尾ちゃんが残るなら俺も残る」と言い合って踏ん張りました。同期がいて良かったです(笑)。事業部などは一度も一緒になったことはないですが、定期的に近況報告をし合っています。
小西:
僕も同期は4人いて、いま残っているのは僕と松井(松井 亮介/現SPEEDA Product Management Team)、岡(岡ゆづは/NewsPicks 編集部)の3人。そして、すでに退社しましたが、新しい挑戦でアメリカにいる上野(上野 瑠衣/元ユーザベースメンバー)の4人が同期。インターンも一緒にやっていたので、いまだに一緒に飲んだりとか、絆はありますね。飲みに行くと、松井とはもっぱら仕事の話。上野がいると、家族の話とか他愛のない話になります。
大鹿:
僕、同期がゼロなんですよ。だから、僕が入社して2年後くらいに遼平(大沢 遼平/INITIAL事業執行役員 CCO)が入ってきてくれたときは、同い年でめちゃくちゃ嬉しくて。いまだに嬉しいです(笑)。小西さんや松尾さんの同期とはよく混ざって飲みに行ったりしていたよね。
松尾:
2017〜2019年の新卒メンバーで川下りに行きましたよね。
小西:
あと山登りも!
小西:
僕は圧倒的に「ユーザーの理想からはじめる」ですね。入社したのがサービスの立ち上げ期だったので、梅田さんたちがいろんなユーザーの声を拾っていて。NewsPicksに対するフィードバックやバグがあれば、昼夜問わず対応していた。
初期にNewsPicksにいたメンバーからは、「ユーザーにいいものを届けるんだ」という意識の高さをものすごく感じましたね。ユーザーに対する向き合い方や、連絡ひとつとっても、「ユーザーの理想からはじめる」はカルチャーとして根づいているなと感じます。
松尾:
私は「自由主義でいこう」について、千葉さん(千葉 信明/INITIAL事業CEO)が語っていた解釈が好きですね。
「自由と責任」というのは、楽をするための「自由」ではなくて、自分が最大限のパフォーマンスを発揮できるように、性善説に基づいて「責任」を果たすための手段を「自由」に選ぶということなんだと。とても納得感がありますよね。
ユーザベースはよくも悪くも成果主義。自由だけでなく、その責任もすごく高い強度で求められるし、自由と責任を体現していくのは難易度が高いと思います。
FORCAS Marketing Team 關根ゆめ
新卒でも大きな仕事を任せてもらえる環境がある
小西:
ユーザベースにとって、NewsPicksの再成長は大きなカギになると思っています。そうしした意味でもすごい過渡期にいるので、もう一度「NewsPicksってめちゃくちゃおもしろい!」ともっと多くの人に思ってもらえるように、サービスを磨いていきたいと思います。
創業者がいなくなったあとでも「良くなったな」と思われるようになることが自分の中でワクワクする出来事だし、やりたいことを楽しみながら、ヒリヒリしながら成し遂げたいですね。
大鹿:
UB Venturesに籍を移したことで、僕はいま厳密にはユーザベースの社員ではなくなっています。そういう意味では、ユーザベースを俯瞰して見られる立場にいる。ユーザベースは客観的に見ても「いい会社だな」と思っていて、僕のキャピタリストとしての仕事は、こういういい会社をいかに増やしていくかだと思っています。
そのためには、「いい課題」をきちんと見つけることだなと思っているんです。日本って、課題先進国なんですよ。課題を世の中が明示的に受け止めて、そこに対してスタートアップが勃興していく──そんなモメンタムを、UBVの少人数でいかに起こしていくかって、実はめちゃくちゃおもしろくて。
VCは「金融屋」に思われがちなんですが、そうではなく、お祭りを起こしにいく生命体なんですよ。我々がお祭り騒ぎを興さねばならん、と。ユーザベースとともに歩むことによって、それを加速できるように思います。
關根:
私は今、FORCASのマーケティング施策のひとつであるオフラインセミナーを、オーナーとして任せてもらっています。
新卒でもそんな大きな仕事を任せてもらえる環境がすごくありたがいと思っているので、いまスキルの問題でできていないことをより磨いていきつつ、「オーナー」としての自覚を持って行動し、やり切りたいと思います。
もう少し大きなことで言うと、ユーザベースにいるからこそ、この会社のプロダクトやリソースを使い倒したいですね。経済情報という軸がありつつも、toC、toBこんなに多様な事業がある会社って珍しいと思います。より多くの人や仕事に関わり、経験値を高めたいです。
松尾:
私はシンプルに、ユーザベースの成長には若手や新卒メンバーの存在がマストなんだという文化や意識を醸成していきたいですね。ユーザベースはこれまで15年間、メンバー構成の95%が中途採用で入ってきた方たちでした。
今後は新卒採用に力を入れて、その比率を増やしていくことが、ユーザベースの中でできる挑戦だと思っています。
編集後記
今年入社の關根さん以外の3人は、以前も個人インタビューに登場してもらったことがありました。当時からさらに成長していて頼もしい限りです。最後にみのりちゃん(松尾)が話していた「ユーザベースの成長には若手や新卒メンバーの存在がマストなんだという文化や意識を醸成していきたい」はぜひ実現してほしいし、私もUzabase Journalやインナーコミュニケーションを通じて、サポートしていきたいなと思いました。